阪神 甲子園のおひざもと市西宮高出身の中日・山本にプロ初勝利献上

最後を締めた岡田(左)から、プロ初勝利のウイニングボールを嬉しそうに受け取る山本(撮影・吉澤敬太)
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 「阪神2-3中日」(31日、甲子園球場)

 阪神が中日の2年目、山本拓実投手にプロ初勝利を献上した。6回を投げた19歳右腕相手に4安打1得点。先発の青柳は6回を10安打3失点と試合は作ったものの7敗目を喫した。

 甲子園球場のある兵庫県西宮市の市西宮高出身。身長167センチ、小柄な右腕のアグレッシブな投球に気おされた。三回までは無安打。2点ビハインドの四回に反撃を開始。先頭の近本が四球を選ぶと、ソラーテは三振。ここで3番・糸井の2球目に近本が盗塁。好機を演出すると、この日が38歳の誕生日の糸井が右前適時打。これが山本から奪った初ヒットとなった。

 しかし、後続が続かない。大山が二飛、福留が空振り三振に倒れ1点どまりに終わった。

 1点を追う五回には、1死から糸原と梅野が連打で一、二塁の好機を作り、山本に揺さぶりをかける。しかし犠打を試みた青柳が痛恨の併殺に倒れ、追加点を奪うことはできず、拙攻は最後まで響いた。

 山本には昨年9月の初登板でも、甲子園で2回を無失点の快投を許している。矢野監督は「投げっぷりがいいというかね。度胸がいいというか、そういう感じに見えました。ちょっとウチが打てなかった」と評した。

 あどけなさの残る山本は「高校のときには夢にも思わなかった。こうして勝つことができてうれしい」。子供の頃から通いつめたという甲子園で、喜びの声を響かせていた。

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