続投要請に 矢野監督ガッツリ応えた 激励の藤原オーナーに見せた逆転星
「阪神6-5広島」(11日、京セラドーム大阪)
矢野ガッツを何度も繰り出した。連夜の劇的な逆転劇。ベンチ裏には威勢のいい声とハイタッチが響く。阪神・矢野監督は興奮状態のまま会見場に現れた。
「いやー、しびれましたね。よくやってくれました」
発奮材料があった。藤原オーナーと試合前練習後に約30分会談。この日、すでに続投要請を受けていることが明らかになり、2人は改めて目指す野球を確認した。
藤原オーナーは「攻撃攻撃って、お互いそうだなって話でした。みんなで攻撃して、そういう話をしました」と意見が一致したことを明かす。
指揮官は、試合で選手とともに体現した。3点を追う八回。マルテ、ソラーテが好機を作り、2試合連続で6番に入った大山が1点差に迫る2点二塁打を放つ。
糸原の同点適時二塁打に失策も絡んで、1死三塁とすると、迷わず代走・植田を起用。「いつも『積極的に』と言っているんでね。そういうところで俺自身も思い切って。海を出した時点で勝負というのは、自分の中で持っていたので」。前進守備をかいくぐり、陽川の遊ゴロで勝ち越し点をもぎ取った。
「矢野さんの思うようにやってくれたら」とオーナーから言葉でも背中を押された指揮官。残り36試合。自信を持って指揮を執る。