球児 現役最多タイ234セーブ 39歳“火の玉”健在2K!名球会まであと14S

 「ヤクルト4-7阪神」(24日、神宮球場)

 駆け寄ってくる梅野を、いつも通りの笑顔で迎えた。派手な感情表現はない。落ち着いた振る舞いに安定感が漂う。「無事に終わってよかった」。阪神・藤川球児投手が日本通算234セーブとし、ソフトバンク・サファテと並んで現役最多に躍り出た。

 「年を取っているだけですよ」。謙遜する言葉とは対照的に、若さを感じさせる投球を見せた。

 九回に登板。先頭の代打ヤクルト・荒木は全て直球で、7球目の147キロで見逃し三振に仕留めた。奥村も全て直球勝負。5球目の145キロで見逃し三振を奪うと、最後は代打・西田も144キロの直球で中飛に打ち取った。

 1回無失点で今季9セーブ目。守護神転向後、セーブ機会のある全9試合でセーブ成功となった。「火の玉」と称される直球が投球を支える。この日も17球中15球が直球だった。

 かつてバッテリーを組んだ矢野監督は「球児のストレートは『魔球や』って、その時は言ってきたんやけど。今も中心になってるのはストレート。この年(39歳)で、そのボールで勝負できている」。衰えを感じさせない投球に脱帽した。

 日米通算236セーブとなり、名球会入りの条件となる250セーブまで、あと14セーブとなった。残り25試合。達成が不可能な数字ではない。勝利のために奮投した先に、また新たな勲章が待っている。

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