植田 さすが虎の韋駄天“神走塁”でVホーム 矢野監督絶賛「ほんま、頭が下がる」

 8回、二盗を決める植田
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 「セCSファーストS・第3戦、DeNA1-2阪神」(7日、横浜スタジアム)

 激戦を制したナインの輪で、阪神・植田の笑顔がはじけていた。仲間のミスを帳消しにし、チームの流れを引き戻した“神走塁”。北條、木浪とラッキーボーイの活躍光ったCSファーストS。ファイナルS出場権を勝ち取ったのは、虎の韋駄天(いだてん)の意地だった。

 ハイライトは八回に訪れた。1死から高山がエスコバーに死球を受けた。矢野監督はここで迷わず代走・植田を送り出した。小走りで一塁に向かいながら、脳裏に前日の記憶がフラッシュバックした。代走で出塁した1点を追う七回、二盗に失敗。チャンスをつぶしていた。

 「監督が試合前に『今日も走っていいからな、思い切っていけ』と言ってくれた。ありがたいというか、楽な気持ちでスタートを切ることができました」

 指揮官の言葉に背中を押され、初球から攻めた。完璧なタイミングで二盗に成功。得点圏に進んだことで、相手バッテリーに焦りが見える。5球目、エスコバーが暴投し、三塁を陥れた。ここで梅野は中堅に飛球を打ち上げる。定位置やや前のフライになったが、快足を飛ばして悠々とホームに生還だ。

 プロ5年目。大卒の同級生が入団し、「勝負」と位置付けたシーズン。植田は西武・源田との自主トレを願い出た。37、34、30…と、3年連続30盗塁を記録した俊足巧打の内野手。一流プレーヤーのエキスを吸収したことで「自分がアピールするところは走塁です」と決意を新たにした。貴重な3日間の経験が大一番で生きた。

 指揮官も「ほんま頭が下がる。すごいやん」と賛辞を贈る。矢野監督が掲げる積極野球の申し子。切り札が接戦で勝利を運び、決意を新たにした。「終盤はいつでもいける準備をしているので。頑張ります」。23歳がこじ開けたファイナルSへの扉。さあ、下克上日本一へ。快足を飛ばして一気に駆け上がる。

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