ドラ1西、亡き父に誓う「1日でも長くプロで」 墓前に指名報告…天国に活躍届ける

 阪神からドラフト1位指名された西純矢投手(18)=創志学園=が21日、岡山県内の同校専用の室内練習場でドラフト後初めてとなる練習を行った。18日の指名あいさつの後には、遠縁で同僚となる西勇輝投手(28)から直接、電話をもらい「自分のペースで」と金言を授かった。週末には広島に帰省。父・雅和さんの墓参りで指名を受けた報告をし、プロでの活躍を誓った。

 周りには木々が生い茂り、自然あふれる練習場。阪神に指名された西が再始動した。屋外でランニングを終えた後、ブルペンでは立ち投げで約80球。直球に加え、スライダー、カーブ、チェンジアップ、フォークの全球を試した。練習後、改めて阪神指名に対する実感を口にした。

 「いろんな新聞とかの記事を見て、阪神に指名されたんだなという実感が湧いてきました」

 指名あいさつでは矢野監督とガッツポーズをした西。実はその日、遠縁でチームの先輩となる西勇輝から直接電話がかかってきた。「焦らず、自分のペースで頑張れ」。今季、チームで唯一2桁勝利を挙げた先輩右腕からの、シンプルかつ重みのある金言だった。

 頼もしい先輩が近くにいる。これは西にとって必ずプラスになるはずだ。「自分の課題はコントロールが一番。どうやったらよくなるか、あとはトレーニングは詳しいと思うのでそこら辺を勉強したい」と極意吸収を目指す考えだ。

 18日の指名あいさつを終えた夜に、母の美江さんと広島に帰省した。そして週末に父・雅和さんの墓参りへ向かい、ドラフトの報告をした。17年10月11日に45歳の若さでこの世を去った父。「お父さんに頼りっぱなしだった」と高校1年生時の自分を振り返った。

 ようやく、夢だったプロ入りの報告をする時が来た。「阪神タイガースに指名していただきました」。野球が好きだった父に、これから新たな世界へ飛び込むことを直接告げた。

 プロ入りしてからの決意も芽生えた。「活躍というか、1日でも長くプロの世界で投げているところを見てもらいたいですね」。プロ野球は職業として戦う場でもある。長く活躍し、天国の父に勇姿を見せ続けることを目標とした。

 遠縁で先輩の西勇輝から金言を授かり、プロの舞台での活躍を父の墓前で誓った。「2月のキャンプに向けて、今は調整をしっかりしていきたいと思います」。将来を嘱望される西が、スケールの大きな選手を目指し、焦らず着実に成長を遂げていく。

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