大山 スイング改造!技術&精神両面で“真の4番”へ 井上コーチが明言
「阪神秋季練習」(23日、甲子園球場)
新任の井上一樹1軍打撃コーチ(48)が今季4番に定着できなかった大山悠輔内野手(24)の打撃にメスを入れることを明言した。「やっぱり強化しないといけないポイント」とチームの本塁打増も目指す新打撃コーチが、大山を“真の4番”に育て上げる。
ある意味では避けて通れない大きな宿題なのかもしれない。大山を真の4番に育て上げるべく、井上打撃コーチが技術、精神の両面の“改造”に乗り出すことを宣言した。
この日のロングティー打撃開始前には、大山の両肩を持ってスイングの際の体の回転方法などについて指導。その際に「体、バットを振りまくってではなく。もっと腕の使い方によって、優しくお前の力で飛ぶはずや。体の使い方をこの秋に覚えような」と告げた。
スイングの具体的な改善点についても言及した。「大山がめちゃめちゃドアスイング(※注)とは思わない。でも、傾向はちょっとありますよね」と分析。その上で「やってきたものをいきなり変えるのは難しい。でも、訓練によって多少はこういうふうに(肘を)使えばいいよねというのは生まれてくると思う。そこを追い求めないと」と熱く語った。
素材の良さは確認済みだ。「ロングティーを見てもパワーがずばぬけている。4番を打たせるのも分かる」。矢野監督が今季開幕戦から期待を持って打線の中心に据えたことに納得するようにうなずく。
大山は今季105試合目まで4番で出場。全試合出場を果たし、チームトップとなる14本塁打、76打点という成績を残した。一方で得点機での凡退のイメージも強く、4番としてシーズンを完走することはできなかった。
「ずっと(4番を)守り切れなかったのを、お前が悔しさを持たなあかんよ」。そう伝えたという井上コーチは、大山の精神面の成長にも期待を寄せる。
矢野監督も「今年に関しては経験させるという感じになったけど、(来年は)そういうわけにはいかないよね?奪い取ればいいんじゃないの悠輔(大山)が」と発破をかけた。『和製大砲』完成への指導が31日から始まる安芸キャンプで本格化していく。