阪神ドラ2井上よ田淵氏を手本に 藤田平氏が打撃フォームチェック

 デイリースポーツ評論家の藤田平氏(72)が17日、阪神ドラフト2位・井上広大外野手(18)=履正社=の打撃フォームを連続写真でチェック。身長187センチの体格を生かす遠心力を利かせたスイングを評価すると同時に、修正点として右肩が下がるクセなどを指摘した。手本として、球団OBで通算474本塁打を誇る田淵幸一氏(73)の名を挙げた。

  ◇  ◇

 井上の打撃フォームの特徴は、長身を生かし、遠心力をうまく利用したスイングだ。背の高い選手に多く見られる特徴といえるが、ゴルフのようなスイングで低めのボールを長打にできる。

 写真1~3は自然な流れで非常にいい体の動きといえる。ただし気になるのは、写真5でよく分かるように、右肩が下がってしまっていること。写真5~7で見られるように、上半身と下半身のバランスが崩れてしまっている。

 そのため体が低く沈んだようになっている。右肩が下がるという無駄な動きがあることでレベルスイングが難しくなるだけでなく、タイミングも遅れてしまう。

 これまで対戦してきたアマチュアの投手なら問題なかった。詰まった打球でも馬力でスタンドへ持っていけただろう。しかし、相手がプロならそうはいかない。今のままでは、低めのボールに対応できたとしても、高めに苦しくなる。

 ここで手本としてほしいのは田淵氏だ。井上とほぼ同じ身長186センチと背が高く、遠心力を生かしてバットを振るタイプの打者だった。ただし、田淵氏は低めに対応する時、体を沈めることはなく、バットだけを下げるようにして打っていた。

 大事にしてほしいのは『バットは手の延長』という感覚。バットの先まで神経を通わせるイメージを持つといい。低めを打つ時、体を沈めて打つのではなく、バットだけを下げればいいのだ。『バット=手』を低い場所へ差し出すような意識でいい。

 また、もうひとつ改善してほしいポイントは、インパクトの後のスイングが小さい点(写真6~9)。原因のひとつは写真4以降でも分かるように、踏み出した左膝が突っ張ったようになっているためだ。これでは自らブレーキをかけているようなもの。このことも上半身と下半身のバランスの崩れにつながっている。

 ここでイメージしてほしいのは駒回し。駒もバランスが崩れてしまえば傾いてしまう。バッティングも同じことがいえる。上半身と下半身が一体に、一緒にクルッと回る意識を持ってほしい。

 いずれにせよ、まだ高卒1年目。粗削りながら、これだけの長打力を発揮しているだけに将来が楽しみな選手だ。まずは腰から上と下のバランスに意識を置くこと。それを修正できれば、どれだけ大きな打者になってくれるか…。同時に首脳陣が彼をどのように育てていくかにも注目していきたい。

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