阪神Vのカギは糸原&糸井 佐藤義則氏「1、3番に入れば面白い」

 デイリースポーツ評論家陣が独自の目線で阪神の今シーズンを占う企画「虎Vへの夢構想」。第7回は佐藤義則氏が登場。

  ◇  ◇

 阪神が優勝するための戦い方。まずはシーズン中盤を過ぎるまで「普通にやること」が非常に大事になってくる。

 上位チームと五分で、下位には取りこぼさない、という考え方もあるが、アクシデントがない限り、エースは開幕から毎週一度の登板が守られ、つまりエース同士が当たることも多い。となれば勝ったり負けたりが当たり前で、「それでいい」と考えるべきだ。

 では「普通」とは何か。最も勝率の高いオーダーを組んで、エースを軸にローテーションを回すこと。

 打線で言えば、カギは糸原と糸井。糸原の打撃センスは新人のころに驚かされたことがある。加えて足があり、相手投手に多くの球数を投げさせることができる。

 例えば糸原が1番に入り、数多く出塁すれば当然、得点力に結びつく。しかもあまり期待していない下位打線がチャンスを作った場合には、糸原がポイントゲッターとして機能できるし、そうなれば大量点にも結びつく。

 その糸原を生かすのが中軸ということになるが、糸井が3番に入れば面白いのではないか。まだ投手の練習をしていた日本ハム時代、コーチとして糸井に関わったが、ノックをしてもこちらが先にバテるような、無尽蔵の体力に舌を巻いた。

 集中が高まれば、素晴らしいボールも投げられていたが、その集中の波が激しかったため、抑え向きと感じていた。その後、野手転向したが三振も少ないし集中している時の打撃は素晴らしい。集中を保てる打順として3番が適任と思う。

 投手は、西勇ということになるだろうが、とにかく1人軸を作り、そこのローテーションだけは守り続ける。そして、勝負どころで6人の先発投手を5人にして、1人を中継ぎで使うなど、ギアを上げることを考えればいい。

 日々の戦い方は、相手キーマンを徹底して抑えにかかることだ。私が阪神のコーチ時代は、広島であれば金本、巨人ならペタジーニなど調子がいい打者、打つと相手チームが盛り上がるような打者1人を決めることで勝利に結びついた経験がある。

 その上で、最悪、ソロ本塁打ならいい、攻めての四球もOK。そういう四球が続けば、ボール球でも打ちに来てくれるかもしれない。こうして幅を持たせることで、痛手を最小限にできるはずだ。

 他球団を見渡しても阪神は投打ともに十分勝てるレベルにある。「普通」の戦い方にこだわり、チャンスを見いだしたい。

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