阪神・西勇、さすがの0封 6回1/3を7K 今季初甲子園で虎党の声援応えた!
「阪神2-4DeNA」(11日、甲子園球場)
ピンチの場面でソトを抑えると「シャー!」と叫び、甲子園の夜空へガッツポーズ。今季甲子園で初めて有観客試合を体感した阪神・西勇が6回1/3を投げ無失点。勝利投手とはならなかったが、魂の119球だったに違いない。
難局は虎党とともに乗り越えた。2点リードの五回2死一、三塁で打者はソト。カウント2-2となると、スタンドのファンから自然発生で手拍子が巻き起こる。絶対に抑える-。137キロスライダーで空振り三振。西勇に賛辞を贈る拍手が鳴りやまなかった。
仲間にも助けられた。七回、1死を奪うも一、二塁と得点機を与え、岩崎にバトンを託す。左腕が期待に応え、後続をピシャリ。一塁ベンチ最前列で見守った西勇は一目散に飛び出し、背番号67を笑顔で称え「優(岩崎)がピンチで踏ん張ってくれて本当に感謝です」と最敬礼だ。
今永とは6月26日にも投げ合ったが、西勇は先制点を許し7回1失点で敗戦。それだけにこの日は「相手投手が今永だったので、何としても先制点を与えない」と決意。有言実行の力投だった。
観戦に来てくれたファンへの思いも強かった。「どんな人数でも見に来てくれるファンの方々のために、いいパフォーマンスを出したい」。雨により46分遅れて試合が始まった中、辛抱強く応援を続けてくれた虎党の期待に応えるべく、マウンドで結果を示した。
チームは逆転負け。そんな中でも矢野監督は「西らしく丁寧に投げきってくれた」と言葉を絞り出して、エースの奮投を称えていた。