【小山正明氏の眼】阪神・西勇は投げさせたら投げられるんです

 「阪神8-3中日」(18日、甲子園球場)

 阪神・西勇はここまでも完投できるケースはあった。それでも6~7回ぐらいで代えられることが多々あった。私から見れば、それが疑問だった。この日は125球での完投だったが、投げさせたら投げられるんですよ。これから監督に聞かれたら、西勇には自分から「行きます」と言ってもらいたい。

 いつもの西勇と比べると球威、コントロールともにあまり良くはなかった。いつもを10とすると、7か8ぐらいだった。それでも球を低め低めに丁寧に集めることで、長いイニングを投げることができた。その辺りはさすがだ。珍しく打線の援護にも恵まれたが、西勇には本当によく頑張ったと言いたい。

 これからの戦いでは、やはりピッチングスタッフの頑張りがカギになる。藤川が離脱していることで、後ろに絶対的な安定感がない。先発陣がこの日の西勇のように1イニングでも長く投げることができれば、勝率5割はもちろん、上位進出も見えてくる。

2023-11-05
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