阪神・高山 起爆剤になれ!昇格即マルチ、今季初安打 矢野監督も期待
「DeNA6-4阪神」(10日、横浜スタジアム)
真っ黒に日焼けした表情で、ひたむきにグラウンドを駆けた。昇格即「7番・右翼」でのスタメン出場。阪神の高山が今季初安打を含むマルチ安打と結果を残した。敗戦の中で見せた、確かな復調の兆し。逆襲の切り札として頼れる男が帰ってきた。
「やっぱり(降格にになった)悔しさもある。一瞬の隙も見せずにやっていかなければ」。2点差で迎えた七回だ。好投手・山崎を相手にカウント1-2からの4球目。外角高めの148キロにバットを合わせた。見送ればボール球。それでも鋭い打球で左翼線にはじき返す。
中谷の遊ゴロの間に一時、1点差に迫るホームに生還した。二回は1死一塁から三遊間を破る左前打。2軍戦で打率・345と好成績を残し、昇格チャンスをつかんだ。チームとして43試合、出場18試合目の今季初安打。矢野監督も2本の安打を評価し、期待した。
「起爆剤というか、ラッキーボーイというか。そういう存在になってくれたらと思う」 九回2死で巡った打席では、二塁・柴田の好守にも阻まれた。今季初の猛打賞は逃したが、結果を残して居場所を死守した。それでも高山に慢心はない。「きょう打ったからといって、全然喜べるレベルではない。結果を出すことに集中してやっていきます」。浮上の切り札となるべく、真夏の逆襲が始まった。