高卒１年目でも関係ない。ファームの４番を託されている阪神のドラフト２位・井上。平田２軍監督が若虎に高い目標を指令した。ファームの本塁打王、打点王を獲得せよ－。将来、大砲としてチームを支えていくためにも奮起を求めた。

　「（タイトルは）もちろん狙っていかなきゃ。１年目だろうが関係ない。プロに入った以上、１年目も２年目もクソもない。まだまだ打点やホームランをもっともっと打てるように。どん欲に」

　無限の可能性を秘める井上に、平田２軍監督が求めるレベルはあくまで高い。今季はここまでウエスタンで２６試合に出場し、打率・２２８、４本塁打、１９打点。本塁打と打点でリーグトップの成績を残し、高卒新人とは思えないほどの存在感を示し続けている。

　打席の中で心がけているのは、中軸としての役割だ。タイトル奪取の指令を受けた井上は「北川コーチからも、打点は誰よりも多く稼げるように得点圏打率も高くなるようにと言われている。ヒットじゃなくても点を取れる時はしっかりと取れるバッティングをしていきたいと思います」と与えられた“ノルマ”達成を誓う。

　積み上げていくべきは、チームの勝利に貢献する一打。さらなる成長を遂げ、真の４番への一歩を踏み出す。