「広島４－３阪神」（２８日、マツダスタジアム）

　これまで阪神・西勇の投球を何回も見てきたが、この日は西勇らしくなかった。序盤に浴びた２発の本塁打による３失点。その要因はいずれもコントロールの甘さにあった。西勇は力で抑え込むタイプではない。両サイドに投げ分けて抑える投手。丁寧さというか、慎重さを少し欠いていたように見えた。

　森下との投手戦を期待して見ていたが、立ち上がりに丁寧さを欠いた投球によって劣勢を招いてしまった。三回以降は持ち直して頑張ったが、相手の森下がいい内容できていたこともあり、３点が重荷になってしまった。

　いつもはもっときめの細かいコントロールを見せていた。そういう意味では非常に残念だった。西勇にしてみれば、一球の怖さというものを思い知ったのではないかと思う。トントン、トントンとテンポ良く投げ込むのは西勇のリズムではあるが、これからはその中にあっても、もう少し丁寧さというものを心掛けてもらいたい。