【藤田平氏の眼】阪神 守備の基本を忘れた敗戦
「阪神2-3ヤクルト」(2日、甲子園球場)
巨人がなかなか負けない。つまり、阪神も取りこぼせない戦いが続く中、何としても避けるべき無駄な失点が響いた。
序盤の2失点はいずれも防げるものだった。まず二回、先頭・村上が中堅フェンスから跳ね返る三塁打を放った。追った結果の跳ね返りはよくあることだが、この場合、レフトかライトがカバーして処理をする。
ところが糸井もサンズも追いかけてなかったため、二塁打で止められるものを三塁打とし、次打者の内野ゴロで先制された。一つのボールを全員で追いかける、という姿勢が不足しての失点だ。
三回は、1死から木浪が、坂口のゴロに対し、正面に入らず片手で処理しようとして後逸、これが2点目につながった。
すばやく正面に入り、両手で捕球する、というのが内野手の基本だ。二塁の小幡は忠実にこれをやろうとするため、どんな打球にも1歩目が早い。後輩ではあるが、木浪も見習うところがあるのではないか。