創部10年目!札幌大谷が聖地初星 変則右腕・太田が完投
「選抜高校野球・1回戦、札幌大谷4-1米子東」(24日、甲子園球場)
最後までマウンドを守り抜いた。九回2死。札幌大谷(北海道)の太田流星投手(3年)は最後の打者を右飛に打ち取る。「1勝できてうれしい」。創部10年目でつかんだ甲子園初出場初勝利を、4安打1失点(自責点0)の完投で飾った。
ゴロアウトは約半分の13個。サイドハンドから丁寧に低めを突き、打たせて取る投球が光った。最大のピンチだった六回2死満塁は一邪飛でしのぎ「腕を振ることを意識した」。追い詰められても気後れしなかった。
同校は中高一貫教育。中学2年の冬、「勝負させてください」と指導者に直訴し、外野手から投手に転向した。「何事も諦めないことが大事です」。夢舞台に立った変則右腕が、チームの歴史を塗り替えた。船尾隆広監督(47)は「歴史的な一日になった」と教え子たちをたたえた。